

SMSアイ-ソリューション > ブログ > コップのフチ子展で感じたフォトジェニックなSNS集客と導線設計
2018年04月03日
人気のフチ子展から見えるSNS集客
イベントの集客に、SNSを利用するのは避けては通れない時代になってきています。
SNSの拡散を利用して爆発的に売れたカプセルトイ「コップのフチ子」。そのフチ子の展覧会「あなただけのフチ子展」が、富山初上陸!富山市のフューチャシティファボーレで開催されています。
(開催期間:2018年3月21日(祝)~4月8日(日))
入場料が500円と安かったので、ファボーレに来たついでに見てきました。そこには、フォトジェニックで思わず写真を撮ってSNSで拡散したくなる様々な工夫がありました。
チケットの形状からSNS受けが考慮されている?
入場料を支払ってチケットをもらったのですが、この時点で普通とは明らかに違う工夫がされていました。
チケットがコップのフチ子の形をしているのです。大きくて邪魔といえば邪魔なのですが、思わず突っ込んで、友達にLINEやインスタで教えたくなります。
普通のチケットよりも数倍お金がかかると思いますが、拡散の費用と考えれば十分に元が取れるのでしょう。
撮影ができる事でSNSなどによる情報拡散が狙える
展示会場内の至る所に、「写真撮影OK」と書いてあります。流れてくる音声でも、「SNSに載せてOK」と呼びかけています。
ちょっとお堅い展覧会だと基本的に写真撮影はNGです。そのような展覧会とは一線を隠し、大々的に撮影OKをアピールしています。
現代人はそのほとんどがスマホを持っていて、気に入ったものや綺麗なものがあるとすぐに写真に撮ります。それを自身のSNSにUPします。人間には「人に教えたい」という本能のようなものがあり、今の時代はその欲望をSNSが叶えてくれるのです。
つまり、その現代人の本能をうまく利用すれば勝手にイベントを広めてくれるのです。今時の広告は、伝播性もかなり重要視されています。
よって、どうしても撮影NGなものはありますが、特に問題がないのであれば、撮影OKにしてどんどん撮って広めてもらった方が、イベント主催者にとってもお客さんにとってもメリットがあります。
撮影ポイントが説明された仕掛けづくり
フォトジェニック、インスタ映えといった言葉が一般的になってきました。それを意識して、フォトブースを用意しているイベントを最近よく見かけます。でも、ただ設置してあるだけで、写真を撮ろうという気持ちにならないフォトブースも多くあります。
コップのフチ子展ではフォトブースが5ヶ所あるのですが、その撮影スポットの全てに「どうやって撮影すればインスタ映えするのか」を書いた丁寧な説明が設置されています。
ちょっとしたことですが、ただ設置されただけのフォトブースとは「撮影してみよう」という意識が全然違ってきます。
「限定」という魔法の言葉で購買意欲をかきだす
コップのフチ子「あなただけのフチ子展」の入場料は500円です。この入場料は、一般的にいうと安い部類です。500円なら学生でも入れる料金です。
どこでお金を回収しているのかな?と疑問に思っていたのですが、展覧会の一番最後にありました。グッズ販売と限定ガチャです。
人は「限定」に弱い生き物。「展示会場のここでしか手に入れられないフチ子」といわれると、思わず財布の紐を緩めてしまうのです。
限定ガチャは1回500円。最後のショップに辿り着くまでに展示された多くのフチ子を見てくると、もはや忘れていますが、500円はこの展覧会の入場料と同じ額です。1人一回ガチャを回してくれれば、入場料が1000円と同じことになります。
しかもガチャガチャの横には、両替機がしっかりと設置してあります。1000円札をくずしたら、その場のノリで2回ガチャを回してしまう人が多いのではないでしょうか?
フチ子展は、お金を使わせる流れが上手く計算されていました。
ファボーレ富山で開催中のコップのフチ子「あなただけのフチ子展」。
私はフチ子のファンでもなんでもないのですが、その話題性と、ファボーレという場所、500円という気軽な入場料によって、思わず見てしまいました。
コアなファンじゃなくても来場させる集客の流れが、全て具体的に設計されています。
それも、SNSでの拡散を利用して高い広告費を使わずに、そして広告のいやらしさもない集客方法で。
イベントの集客に悩んでいる人は、SNSを活用した導線を一度しっかりと考えて設計することが、成功へのポイントです。
writer:ゆうへい